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佐藤オオキ氏著「400のプロジェクトを同時に進める 佐藤オオキのスピード仕事術」を読んで仕事に対する姿勢をリセットさせられました。

佐藤オオキさんは、世界的に評価されているデザイナーで建築、インテリア、プロダクト、グラフィックと多岐に渡って仕事をされています。

数々の賞を受賞され、かかえるプロジェクトが400件以上。
そんな佐藤オオキさんの仕事術が、書かれている本です。
本
その中でもここは!と思ったところをブックレビューします。

「時間をかけるほどアイデアはよくなる」は間違い

 アイデアの発想は、たとえていえば算数の問題を解くようなものです。1週間かけて解いても答えが同じなら、5分で解いたほうがいいに決まっています。かけた時間によって、答えの質が変わるわけではありません。
これ、確かに思い当たる節があります。
1週間、2週間かけたからと言っていいアイデアなのか?というと練り過ぎるとつまらないものになったり、とんがったアイデアが段々と誰にでも受ける味気ないものへと変化していくことがあります。

依頼内容=ゴールではない

プロジェクトのゴールをデザイナーが自分の頭の中でイメージすることが大切なのは、クライアントの要望が必ずしもクライアントが抱えている課題の解決策(ゴール)になっているとは限らない。

 

佐藤オオキさんは、クライアントとの対話で、デザインを変えることで、企業イメージを刷新できるのか?
会社をどんなふうにしたいと思っているのか?など一見、デザインに関係ないと思われるようなことも話してもらうようにしているそう。
そうなんですよね、前職でユニフォームのデザインを手掛けていましたが、あくまでユニフォームは、一つのツールではあるのですが、会社がこれから向かいたい方向性までクライアントが開示してくれるかは、デザインに影響してくるので、非常に大切なのはキーポイントになります。
そこまでそのツールを重要視しているのか、クライアントの姿勢も対話の中で見えてくるのですが、
常に「未来のゴールはどこか」を意識し、クライアントと一緒にそこに向かって走ることが重要とのこと。

プレゼンでは相手にとって悪い話しもする

プレゼンというと相手に魅力を伝えることが重視されがちですが、メリットばかりを聞かされれば、クライアントは、疑心暗鬼になってしまうおそれがあります。
プロジェクトを着実に進めるためにも、「最初に悪い話しもきちんとしておく」というのは欠かせないポイントなのです。
ついついコンペの時は、このデザインが最も優れており、1番だと思ってもらい、他社に勝たねば!という思いが先走るのでデメリットを話すことが、少なくなりがちですが、受注後にクライアントと共に作り上げていくことを考えるとデメリットも話した上で納得してもらうことは、信頼を勝ち取るということに繋がっていくということですね。
佐藤オオキさんの場合、コンペは受けないということなので、コンペの場合はその辺りのさじ加減が必要となりそうですが、知っておいた方が良いポイントですね。

最後まで相手の期待を上回り続ける

クライアントから「1週間で何とかしてほしい」と言われれば、5日で納品する方法を考えます。
「仕事がしやすい」という多くは、「スケジュールより早めに動いてくれる」という安心感が占めているといってもいいと思います。
時間をかければかけるほど、ハードルは高くなると考えておくべきです。アイデアはいたずらに寝かせず、スピーディーに提案することが、「常に相手の期待を超え続ける」仕事につながることにつながると思います。
相手の期待以上のデザインが提案でき、喜ばれた時はデザイナー冥利に尽きるなと思います。
ついついデザインをすぐ提案すると何も考えていないと思われたらどうしよう?と思いを巡らすことがあり、すぐ提案することを躊躇することが多々あったので今後は、変えていこうと思いました。
またすぐ提案できるためには、引き出しの多さも大切なので
そこは常にアンテナを張って自分自信を磨いていきたいと思います。
 この本は、特にクリエイティブな仕事に携わっている人には必読の1書だと思います。

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投稿者プロフィール

海老名美保子
海老名美保子
ファッションデザイナー
ユニフォーム、衣装、パンフレット、名刺などファッションから紙ものデザインまで多岐に渡る。
佐渡島の魅力を自分目線で記事に書いています。ファッション、アート、ものづくり、食に関すること、日々のことについて情報発信しています。詳しいプロフィールはこちら
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