江戸東京野菜コンシェルジュの福田智子さんの主催で、ゲストに江戸東京野菜コンシェルジュ協会の福島秀史さんをお迎えして、伝統野菜で餃子を作る会に参加してきました。9名の参加者でアットホームな会になりました。
伝統野菜とは?
日本各地で一部の農家で受け継がれてきた種からできた伝統野菜。今、わたしたちがスーパーで購入したりする多くの野菜は、F1種のと言われる雑種の種から作られた野菜がほとんど。
固定種と言われる代々受け継がれて作られてきた伝統野菜は、手間がかかり物流輸送の効率面から時代の流れから市場に出にくくなっているのが現状のようなのですが、この伝統野菜が、野菜の旨味、香りなど生命力のある野菜で美味しいんです。
自らも伝統野菜の生産者の福島秀史さんからお話しを伺いました。
伝統野菜とは、日本各地で古くから栽培されてきた野菜の在来品種です。時代とともに市場から姿を消してしまったけれど、一部の農家の方たちが一生懸命に種を守り続け、受け継がれてきた種で作った野菜が伝統野菜です。
そして種は自家採取でき、しかも農薬や化学肥料に頼らなくても栽培できるメリットもあります。
最近では、長年その土地で受け継がれてきた味を大切にしたい、旬の時期に野菜本来の味を楽しみたいなどの思いから、地産池消やスローフードとして伝統野菜が見直されています。
今回の伝統野菜
今の時期に収穫できる伝統野菜は、昨年秋に種まきをしたもの。
▲伝統野菜は、品川ダイコン、馬込ニンジン、亀戸大根、高倉大根、伝統小松菜、滝野川大長ニンジン、シントリ菜の8つ、この他に山形赤根ほうれん草、会津のかおり枝豆が加わったライナップ。
▲試食用の野菜。
伝統野菜は、種が次の世代に受け継がれて行かないとその代で終わってしまう!
今回の伝統野菜の中でも八王子が発祥の「高倉大根」は、生産者が1名となってしまったところ、福島さんも生産者としてこれから生産されるそうで生産者が2名になったそう。
▲こちらがその高倉大根のたくわん。懐かしい味がしました。
もそれぞれの伝統野菜のエピソードや生い立ちを野菜を試食をしながらお話しを伺いました。
山形県の赤根ほうれん草(伝統野菜ではない)は、甘みがたっぷりで緑色が、濃いのが特長。
▲熱く語る福島さん。野菜のことをお話しされている時は幸せそうです。
具材は、野菜だけ!餃子をみんなで作りました。
餃子のタネは、4種類。ホタテと大根、ほうれん草と卵、ニンジンづくしなど具材は野菜がメイン。
大量のタネもみんなで包めばあっという間に出来上がり。
いい湯気がたっていて食欲をそそります。
最初は、水餃子で食べ、その後に焼き餃子に。
完食するまでには至らず残りは、お持ち帰りということに。
にんじんは、餃子の皮にぎゅっとその香りが閉じこめられ、食べた時にふんわりとにんじんの香りが口の中に広がりました。
餃子以外のメニューもたくさん
これらのメニューは、野菜の状態を見てから決められたそうで、野菜そのものが美味しいので調理時間は、5分ほどでできるものばかりだそう。
グリルして塩胡椒してオリーブオイルをかけただけなど、あまり手をかけないのがポイントだそう。
サラダにかけられたソースが、切り干し大根とヨーグルトの組み合わせで、絶妙な美味しさ!これは自分でもやってみたくなりました。
会津のかおり枝豆は、塩ゆでしただけのシンプルなもの。ついつい手が伸びてしまう一品でビールのおつまみにぴったり。
エネルギーのみなぎる野菜でおなかも心もしっかり満たされました。
伝統野菜は、どれもその土地での誕生エピソードがあるので、地域おこしの野菜としても活躍中なのだそう。わたしが良くいく佐渡島も伝統野菜がありそうだなと思いました。
自分の身体が毎日、食べるものから出来ていると思えば、口にするものへの感度を高くしておくことは大切なことと福島さん曰く。
確かにお手軽なもの、見た目の良さに慣れてしまうとついついそちらに手が伸びそうになるのですが、そこはしっかり見極めたいと思いました。
今回、伝統野菜の魅力を知ることも出来ましたが、物流輸送、効率化、大量生産など都合よく追い求めた消費者の有り方を考え直すいい機会でした。
日々何を選択するか大切ですね。
投稿者プロフィール
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ファッションデザイナー
ユニフォーム、衣装、パンフレット、名刺などファッションから紙ものデザインまで多岐に渡る。
佐渡島の魅力を自分目線で記事に書いています。ファッション、アート、ものづくり、食に関すること、日々のことについて情報発信しています。詳しいプロフィールはこちら
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