2017年10月7日に全国公開になるドキュメンタリー映画のトークイベントに行って来ました。お話しで印象に残ったところをピックアップ。
ペリカンは町のパン屋であり続ける。
食パンとロールパンの2種類しか作らないことになったのは、ペリカンのある浅草という町を大切にしたいという思いがあって。
パン食ブームで他店と戦々恐々とシェアを奪い合いながら売るのではなく、独自の路線を築いて周りと共存していく姿を模索され今の2種類のパンの販売に至ったそう。
現在30歳の4代目の渡辺陸さんのお話しから浅草という町のパン屋であり続けることが浅草の人にも喜んでもらえるのではという言葉が印象的でした。
創業74年、作るパンは2種類だけど売り方を変え、工夫してきた。
大きく舵を切ったのは2代目の時代で店名をペリカンに変え、取材も受けるスタンスに変えたことで広く知ってもらう方向性に。
取材を受けることで新しいお客さんが来店、そうすると常連さんがパンを買えないということがないように予約販売というシステムを構築されたそう。
今の時代なら予約販売は、当たり前のようにありますが、その時代では画期的なこと。また現在は行っていないそうですが、宅配も行われていたそうで創意工夫の積み重ねで売り方を変えて来られたことが、町のパン屋でもあり、その枠から飛び抜けたパン屋でもあるんですね。
屋号のペリカンはどこから?
なぜパン屋さんでペリカンという店名なのか?というと2代目の学生時代のあだ名がペリカンだったそうでそこから取っているそう。
愛着のある名前とキャラクターがあると覚えてもらいやすいですし、記憶のフックにかかりやすいですよね。
うちの味を守り続ける。
バターがなかなか手に入らない時に高級なバターやカルピスバターを使って食パンを作ったところ、抜群に美味しいパンができ、祖母に味見をしてもらったところ「うちのパンの味じゃない。いままでの味にもどして」と言われたそう。
ペリカンのパンの目指すポジションは、「毎日食べても美味しい」、「他のものと食べることで味が発揮される」位置。
この主役にも脇役にもなれるパンの味を追求し、ぶれない軸があるってプロフェッショナル。
撮影期間が予定の1ヶ月から9ヶ月に
この映画で何を伝えたいか、撮りながらもっとこうしたい!という思いが撮影期間が結果、9ヶ月に!
60代、70代の熟練した重鎮のパン職人の姿に渡辺陸さん自らが抱いていた働くことへの負のイメージが払拭され、「働くことはかっこいい」と思ったとのこと。
職人さんが映画に出演されて、自らの仕事についてお話しされるのをわたしも観てみたいと思いました。2種類のパンだけを何年も変わらず作り続けるってどんな思いで作られているのでしょうね。
これだけ人気のペリカンのパンを食べてみたい。
わたし、ペリカンのパンは食べたことが無かったのですが、このイベントでは、バルミューダのトースターで焼いた食パンを試食できる特典付き。(会場に行ってから知ったのでテンション上がりましたー)
しかも1枚まるまる食べられるーーー!!
バルミューダのトースターは蒸気で焼くので美味しいと聞いていて期待大。
内田監督と渡辺陸さんも美味しそうに食べてる!
パンのしっとり感は残しつつ表面はパリッとしています。
ずっしりと厚みのあるパン生地に浸みたバターが効いてあっと言う間に完食。
会場は、パンの美味しい匂いに包まれて和やかな雰囲気に。
映画の中でお客さんがパンの感想を聞かれて「普通。だけど無いと困る」と言われていたそうですが、食べてみて納得しました。その通りかも。
映画の公開が楽しみです。
映画の情報はこちらから
投稿者プロフィール
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ファッションデザイナー
ユニフォーム、衣装、パンフレット、名刺などファッションから紙ものデザインまで多岐に渡る。
佐渡島の魅力を自分目線で記事に書いています。ファッション、アート、ものづくり、食に関すること、日々のことについて情報発信しています。詳しいプロフィールはこちら
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